失敗しない家の選び方解説Success
Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!
今回は中古住宅を購入後にどのような問題が起こり得るかをお話しさせていただきます
よろしくお願いします!
まず、新築住宅より安い金額で購入できる中古住宅ですが、当然その分建物の劣化も進んでいます
例えば購入後に雨漏りしているのが分かった場合、売主が不動産会社場合は2年の保証が必ず付いていますので、その間は無償で直してもらえます。
しかし、売主が個人の契約では、地域で異なりますが保証が付いても2、3ヶ月、もしくはそもそも保証が無いケースも多いんです
中古住宅は問題が出やすい上に、個人からの購入だと保証面も充実していないってことですね
ちなみに、久留米市ではどのような保証内容が多いですか?
はい、基本的に売主が個人の場合は保証期間は無いと考えた方がよいです。
なので、なるべく購入後の意図しない問題の発覚は避けたいところですね
そこで今回は、建物の問題で起こりがちなものをお話しさせて頂きますが、この中には事前に問題を予測する事が可能なものもあります
ぜひ参考にして頂ければと存じます
まず一つ目が電気や水道関係の設備の故障です
これはお湯を沸かすための給湯器やエコキュートが故障してお湯が使えない場合や、キッチンや浴室、トイレの水漏れですね
お湯が出ない状況はさすがに売主さんも気付いているのでは無いですか?
それがこれらは売主が住んでいた時には問題が無かったというケースも多いんですよ
というのも売却の為に引っ越して以降、長く設備を使わなかったことにより、故障や水漏れが起こりやすくなるからなんです
車をずっと放置しているとエンジンが掛からなくなる、みたいな感じでしょうか?
そうです、なので水道などが使える状況であれば、実際に利用して様子をみてみる事をお勧めします
次に2つ目がシロアリ被害です
シロアリ被害は住んでいてもなかなか気付かないことがあるので、売主も把握してないケースがあります
まずは売主にシロアリ予防の消毒をいつ行ったか確認しましょう
定期的に予防している場合はかなり安心出来ますが、残念ながら予防していないケースの方が多いです
また、床下点検口があれば必ず床下を確認しましょう
床下の地面がコンクリートの場合、シロアリの被害が起きにくいのですが、床下が土の場合、土中から床下へ侵入しやすいため、注意が必要です
3つ目が雨漏りです
雨漏り自体は雨が降らないと分からないのですが、雨漏りが発生すると壁や天井に跡が必ず残ります。
なのでこの跡を発見した際は既に対策済みかを確認しましょう
4つ目が隣家との境界トラブルです
売主と隣家で境界の認識が異なった場合、後々トラブルに繋がる可能性があります
現地に境界杭などの境界標が全てあれば良いのですが、これが無くなっていたり、あっても移動されていたりなど、境界が曖昧になっている事は意外に多いんです
例えば、建物と建物の間にブロック塀があった場合、売主はこのブロック塀の中心が境界だと認識していたところ、隣家の方はブロック塀全てが自身の敷地内だと認識していた、などです
そんなことが起こり得るんですね
はい、ブロック塀すらない場合もありますし、あっても所有者同士で話し合っていて、違う境界で合意していたというケースもあります。
なので出来れば、契約前に資格者・土地家屋調査士に「確定測量」を依頼して、境界をはっきりしてもらいましょう
この確定測量の費用は売主、買主で話し合いのうえ決めることになります
費用はどれくらい掛かりますか?
はい、おおよそ40万円前後になります
かなりの負担になりますね!
そうですね、もし費用面などで確定測量が出来ない場合は、売主と隣家の人に、境界についてお互いの認識を確認してもらいましょう
これも難しい場合は、最低でも売主の境界についての認識を教えてもらいましょう
将来境界トラブルが発生した場合に、境界を主張する際の最低限の根拠にはなります
5つ目は「思っていたリフォームが出来ない」という問題です
これは例えば部屋と部屋の間の壁を取り払って広いリビングにリフォームするつもりだったのが、構造の強度的にその壁が必要で、取る事が出来なかった、などです
これは購入前に事前にリフォーム会社に確認してもらうことで防げます
また、建物平面図があれば柱や筋交いの位置がわかるので、不動産会社にもらっておきましょう
6つ目が隣人問題です
これは近隣に迷惑な人が住んでいる、騒音を出す人が居る、などですね
出来れば、購入前に何度か現地を訪れ、近隣の方に「近くに引越を考えています。この辺りは住みやすいでしょうか?」等とお話をしておくとよいですね
最後に冬の寒さと結露です
窓ガラスがペアやトリプルでは無いシングルガラスの場合、戸建住宅では寒さを覚悟した方が良いです
人気のある大手ハウスメーカーさん施工の建物でも、築年数が経っている古い建物は寒いです
新築時の資料があれば見せてもらいましょう。
出来れば仕様書の断熱材の性能や厚さを専門家に見てもらうと良いですね
次に結露ですが、これは温度差が大きい場所に起こり、水滴が建材の腐食やカビの原因となり建物にとって良い状態とは言えません
木材はとても長持ちするけど湿気による腐食には弱い、ということでしたね
そうです、結露は特に窓周辺で起こりやすく、窓周りの板材が剥がれたり、変色している場合は結露が考えられます
窓ガラスがペアやトリプルだと結露も起こりにくいのでしょうか?
はい、室内側のガラスが外気の影響を受けにくくなりますので、室内との温度差も少なくなり、結果的に結露も起きにくくなります
また、壁も結露する事があり、この場合壁にカビのシミが出来るため、見栄えの為に壁のクロスだけ張り替えられている事があります。
特に外壁側の壁だけクロスを張り替えられている場合は結露している可能性が高いですね
壁の結露は何故起こるのでしょうか?
はい、外壁の中には断熱材が入っているのですが、この断熱材がきちんと固定されていないと、時間が経つにつれてズレて抜け落ちたりするんです
そして断熱材が入った箇所と抜けてしまった箇所には温度差が生じてしまい、そこに結露が発生します
ということで、これらは古い建物であればいずれ発生する可能性が高く、完全に防ぐ事は難しいです。
しかし、契約後にこれらの問題が発生すると、売主とのトラブルに発展することがあります
何も知らずに後で問題が発覚するとショックを受けてしまいますね
はい、トラブルにまで発展する原因のひとつとして、買主が個人間取引の保証についてよく確認していなかったというケースはあるものの、他に不動産会社の担当が、建物の専門家では無いことも影響しています
というのも宅建士の資格試験では建築に関しての知識までは問われないんですね
つまり建築の専門家なら事前に簡単に発見出来た問題を、誰も気付かず契約に至ってしまった、という事が起こり得るんです
購入前に建築の専門家にチェックして貰って、起こり得る問題は事前に認識しておいた方がいい、という事ですね
そうです、このことは国も把握していて、建物の健康診断である「インスペクション」の実施を購入前に推奨しています
資格を持った専門家による建物診断ですね!
はい、5万円から10万円ほどの費用が掛かりますが、これが買主負担であっても行うメリットはあると思います
また、キッチンやユニットバスなどの設備は、そもそもメーカーの保証期間自体が1年~5年程度なんです
家電製品とあまり変わらないんですね
そうです、そして10年から20年くらい経つと概ね交換時期が来ます
中古住宅の購入はぜひこれらを踏まえて検討して頂ければと存じます。
そうすることで、後々の意図しない出費やトラブルを防ぐ事が出来ます
また、既存住宅瑕疵保険というものもあります
これは事前に検査をして基準をクリアした建物であれば、構造や雨漏り、上下水道管などの配管の保証を1年から5年ほどの間受けられます
保険料は種類によりますが10万円前後となります
場合によっては利用した方がよさそうですね
そうですね、対象となる建物は新耐震基準に適合したもので、更に事前に行われる検査で大きな問題が見つかると、その問題を解決しない限り保険には入れないという制約はあります。
ただ、この検査が簡単なインスペクション代わりになるとも言えますね
そして最後に重要なのが、なるべく建築知識が豊富な不動産会社と一緒に物件探しをするという事ですね
はい!内覧の段階で知識のある人に一緒に見て貰えるのはすごく助かります
それでは今回は中古住宅を購入後にどのような問題が起こり得るかをお話しさせて頂きました
ありがとうございました!
ありがとうございました