失敗しない家の選び方解説Success

ハザードマップについて

Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!

店鳥

今回は、不動産購入の際の「災害リスクの有無」の調べ方についてお話させていただきます。

新人事務員よっしー

よろしくお願いします!

災害リスクを調べる際は「ハザードマップ」を活用する

店鳥

まず調べ方ですが「ハザードマップ」と言われる自然災害の想定エリアや想定量と避難場所の位置を示した地図を見ます

これは全国の市町村が作成しています

新人事務員よっしー

ハザードマップにはどのような種類があるのでしょう?

店鳥

はい、ハザードマップの作成が義務化されている自然災害が3種類、他に自治体によって作成されているものが数種類あります

最初に、義務化されているものについてご説明します

洪水ハザードマップ

店鳥

1つ目が洪水ハザードマップです

こちらは、大雨などにより川が氾濫した場合のハザードマップになります

内水ハザードマップ

店鳥

2つ目が内水ハザードマップです

これは大雨などにより河川は氾濫していなくても、雨水の排水が追いつかずに道路や敷地が冠水する場合のハザードマップです

高潮ハザードマップ

店鳥

3つ目が高潮ハザードマップです

これは台風などにより波が発生して、海面の高さがいつもより高くなる場合のハザードマップになります

久留米市の冠水情報は何を見たらいい?

新人事務員よっしー

久留米市ではここしばらく冠水することが多いですが、これはどのハザードマップを確認すると良いのでしょうか?

店鳥

はい、久留米の河川と言うと「筑後川」なのですが、近年の冠水被害では筑後川本流の氾濫にまで至ったケースは無く、支流が氾濫したり、市街地から河川への雨水の排水が追いつかなくなる「内水氾濫」が起こったことが原因となっています。

つまり「内水ハザードマップ」で確認することが出来ますね

店鳥

ちなみに筑後川の氾濫が最後に起きたのは昭和28年で、その後に治水対策を進め、以降の氾濫は起きていませんが「洪水ハザードマップ」も確認しておきましょう

津波ハザードマップ

店鳥

次に、自治体によって異なるハザードマップをご説明します

1つ目が津波ハザードマップです

こちらは地震の影響による津波被害のハザードマップで、海岸に面している自治体では作成されています

 

土砂災害ハザードマップ

店鳥

2つ目は土砂災害ハザードマップです

こちらは大雨などにより急傾斜地が崩壊したり、土石流が発生する可能性を示しています

このハザードマップにはイエローゾーンレッドゾーンがあり、レッドゾーンには建物建築に多くの規制が入っていたり、区域外への移転を勧告されることがあります

地震ハザードマップ

店鳥

3つ目が地震ハザードマップです

こちらは地震が来た際に、大きな揺れが想定される場所の情報で、主に地盤の強さが分かるデータとなっています

ハザードマップには水害関連が多い

新人事務員よっしー

ハザードマップが作られている自然災害では、水害の占める割合がかなり多いようですね

店鳥

そうですね、水害はそれだけ身近で起こりやすい自然災害と言えます

浸水の深さと起こり得る被害と保険の関係

店鳥

水害では建物や車の「浸水被害」が代表的ですが、その深さの表記には意味があります

浸水が50cmと表記されているところは、床下浸水の可能性がありますよ、という意味になります

この場合、土地や床が高くなっている建物では浸水被害がまったくない場合も多いです

また、ベタ基礎といって基礎がコンクリートでしっかり覆われた作りになっていると、水が入らないのでこちらも被害が出ない場合があります

新人事務員よっしー

ということは浸水が50cmのエリアならほとんど建物にダメージは無いと考えていいのでしょうか?

店鳥

最近の家はあまり心配しなくて大丈夫なケースが多いですね。

ただし、古い建物だと土地があまり道路から上がってなかったり、建物の下に水が入りやすい構造の建物も多いので、専門家にチェックしてもらうことをおすすめします。

店鳥

次に50cmから3mの表記は「床上浸水」になる可能性があり、ただし2階まで水はこないですよ、という意味になります

床上浸水になると1階部分がほとんど浸水しますので被害が多くなります

また、平屋の建物だと避難の必要が出てきます

ちなみに火災保険の被害区分では、床から1m以下の浸水で30~40%が支払われ、1m以上の浸水で保険金の60~70%が支払われることが多いです

店鳥

そして床上1.8mを超えると、全損扱いとして100%の保険金が支払われるケースが多くなります

 

店鳥

更に浸水が3mから5mの表記は2階にも浸水する可能性がありますよ、という意味になり、

5mから10mの表記は4階も浸水する可能性がありますよ、という意味になります

新人事務員よっしー

床上1.8mを超えた場合に支払われる保険の「100%」とは何を基準にした金額でしょうか?

店鳥

はい、建物価格の算出方法は保険によって「時価」と「再調達価額」の2種類があります。

基本的には「再調達価額」を採用している保険が多く、これは「同じ規模の家を今現在新築するとしたらこれ位掛かるだろう」という金額が基準となります

新人事務員よっしー

つまり、古い建物だったとしても今から新しく建て直す事が出来るほどの保険金が支払われるということでしょうか

店鳥

そういうことです。

不動産を選ぶ際は出来るだけ水害とは無縁で、地盤の硬い地域を選びたいところですが、そうなると選択肢が狭くなってしまいます。

なので、もしものときは保険があるという考え方も重要になりますね

ハザードマップはどこで確認できる?

新人事務員よっしー

分かりました!このハザードマップはどこで見たらいいですか?

店鳥

はい、国土交通省のハザードマップサイトや、各市町村のサイトでも簡単に見ることが出来ます

また、他に国土地理院のサイトで土地の様々な情報が手に入ります

こちらでは昔の航空写真を見ることが出来ます。対象地が昔は何に使われていたかを写真で確認する事が出来るんですよ。
例えば田んぼだったり、工場が建っていたり、沼地だったり、などが確認出来ます

他にも台地や山地、氾濫平野などの記載もあり、自然災害リスクについて参考にできます

また、自然災害とは関係ないですが、その土地の成り立ちなども記載されており一度は見て頂ければと思います

まとめ

店鳥

それでは今回は不動産購入の際の「災害リスクの有無の調べ方」についてお話させていただきました

新人事務員よっしー

ハザードマップを見ると、やはり人気の高い昔からの住宅地が自然災害に強そうですね

店鳥

そうですね、長い歴史に基づいて自然と人が集まった地域とも言えますからね

ただ、今は建物の性能が良くなったり、火災保険の内容も手厚いので、どうしてもと拘るほどでは無いとも言えます

また、不動産の売買時にはハザードマップに記載された地域であれば、それを説明する義務があります。

なので知らずに買ってしまった!なんて事にはならないのですが、購入直前の説明時になってはじめて知って慌てるよりは、事前に調べておいた方が良いと思います

新人事務員よっしー

分かりました!ありがとうございました!

店鳥

ありがとうございました