失敗しない家の選び方解説Success
Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!
今回は住宅等を購入する際に、名義の登記を単独と共有のどちらにしたほうが良いかについてお話させていただきます。
よろしくお願いします!
まず、不動産の名義を共有するとは、複数の所有者がその不動産に関する権利を共有することを言います。
基本的には夫婦の共同名義で登記することが一般的ですが、他にも兄弟間などで共有することもあります。
そして共有する場合は、必ず所有権の割合を決める必要があり、これを持分比率と言います。
例えば、奥様が物件価格の3割を支払い、残りをご主人が支払う場合は、持分比率も3割が奥様、7割がご主人、という形になります
そしてこのように夫婦で支払う場合は、必ず共有名義にする必要があります
逆にご主人が全額を支払う場合に、奥さんを共有名義にすることは出来ないのでしょうか?
可能です、ただし奥様の名義を入れてしまうと、その持分に応じた財産贈与があったものとしてみられ、贈与税の対象となってしまいます
共有名義にするだけで税金を余分に支払うのはもったいないですね
そうですね、ただし、婚姻期間が20年以上であれば、2000万円までは控除できる配偶者控除というものがあり、非課税になるケースもあります。
ただ婚姻期間が20年未満であればあえて共有名義にする必要は無いと言えますね
また、住宅ローンを夫婦連名で組んだ場合も、必ず共有名義にしなければなりません
この場合の持分比率は年収の割合で決めるのが一般的です
例えば、ご主人が年収600万円、奥様が400万円なら持ち分はご主人が10分の6、奥様が10分の4となります
更に、頭金無しのフルローンをご主人単独で借りた場合、その不動産を共有することは出来ません。
銀行からするとお金を貸してない人に不動産の所有権があるのは困りますからね
はい、つまり住宅ローンを利用して不動産を共有名義にするには、フルローンであれば住宅ローンも連名にするか、それぞれが分担してローンを組むか、頭金をもう一方が負担するか、という事になりますね
家族にローンの負担をかけないよう、なるべく単独で借りたいと思う方が多いのではないでしょうか?
そうですね、実際に単独名義の方が多い傾向にあります
ただ、共有することによるメリットもあるんですよ
まず1点目が二人でローンを組むことで借入の限度額が増えます
つまり、選べる物件の幅が広がるということですね
2点目が、住宅ローン利用時に加入が義務付けられている団体信用生命保険についてです。
団信ですね!ローンの借主が亡くなったり、重い病気でローンの支払いが出来なくなったときに、この保険がローン残額全てを補償してくれるんですよね
そうです、これがローンの商品によっては、共有名義のどちらか一方に何かあったときに残額全てが免除になる、というものがあるんです
それはすごく安心出来ますね!
はい、その代わり金利が0.1から0.2%ほど上がりますので、お互いに重い病気と無縁のままであれば、その分は無駄になってしまいます。
ただし、検討の価値は充分にありますね
そして3番目に住宅ローン控除の対象となる所得税、住民税をお二人分で計算する事が出来るようになります
この住宅ローン控除はローン残高の0.7%を対象に年間最大31.5万円まで所得税と住民税から控除される制度なのですが、単独所有でこの額に足りない場合、共有名義にすることで満額の控除を受けられる場合があります
ただし、これに関しては、計算対象となるローン残高を持分比率に応じて計算する事になり、場合によっては逆に控除額が減ってしまうことも有り得ます。
なので事前にシミュレーションした方がよいですね
4番目は譲渡所得税の控除についてです
将来的に住宅を売却する事になった場合に、購入時より値上がりしていて利益が出ると、その利益分については譲渡所得税がかかります。
ただし、居住用物件だと3000万円の利益までは控除され、実際には税金が掛からないという制度があります
二人の共有ですとこの控除額が単純に倍の6000万円までとなります
一般的な住宅で6000万円も値上がりする物件ってそうそう無さそうですが
そうですね、少なくとも久留米市では恩恵を受けることはあまり無いかもしれませんね
次に共有名義にすることによるデメリットもお話しさせていただきます
まず1点目が、売却する場合は所有者全員の承諾が必要となります
これは持ち分が、10分の1であろうと100分の1であろうと、割合に関係なく、所有権があればその方の承諾が必要となります
つまり自由に売買が出来ない、ということになります
仮にご主人が売却希望でも共有名義の奥様が反対の場合、売ることが出来ません
離婚してしまったときに問題になりそうですね
はい、その場合ローンの支払いがまだ残っていると連帯債務者としての関係は完済するまで続くことになりますね
あまり聞きたくないですが、それを理由に単独名義にこだわる方とかいるんでしょうか?
いえ、仮に単独名義であっても離婚した際には住まいも財産分与の対象となり、最大で2分の1、最低でも4分の1は分与する必要があります
つまり単独名義だからといって離婚後に住まいを自由に出来るわけではないということです
なるほど、所有者にならない側からしても共有名義に拘る必要はあまり無さそうですね
そして2点目が賃貸に出す場合です
賃貸に出す場合は過半数の持分が必要となります。
持分がちょうど2分の1の場合だと賃貸に出すことが出来ません
そして3点目が共有者の使用についてです
これは持分に応じた使用については、妨げることが出来ないとされています
例えば「持分4分の1だから、一部屋は使う権利がある」と居座られても、それを止めることは出来ません
これは今回のようなケースより、相続によって、例えば実家を共有名義にした場合などに問題が大きくなりますね
古い家だと相続した人も更に亡くなって、そこで共有者がまた増えたり、なんて事になると大変ですね
そうなんです、そうなると収集がつかなくなります
ということで今回は不動産購入時の単独名義と共有名義についてお話ししました
もしものトラブルを考えると不動産はなるべく単独名義の方がよいような気がします
そうですね、ただし、共有名義には予算の自由度など大きなメリットもあります。
なので予算的に問題が無ければ単独名義、予算面で問題があったり金銭的にプラスになりそうであれば共有名義をお勧めします
はい!ありがとうございました!
ありがとうございました