失敗しない家の選び方解説Success

中古住宅の建物状態チェックポイント 後編

Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!

店鳥

今回は中古住宅の内見時に「建物の状態についてチェックするべきポイント」の後編をお話しさせていただきます

新人事務員よっしー

よろしくお願いします!

今回はリフォームでは復元が難しい箇所を説明します

店鳥

前回は劣化が見られてもリフォーム等で復元出来る状態を説明させて頂きましたが、今回は場合によっては復元が難しい建物の状態についてお話しします

新人事務員よっしー

もし復元が出来ない状態だとどうなるんでしょうか?

店鳥

はい、主に建物の構造に関わる重要な部分になるのですが、構造に問題があると、大きな地震の際に倒壊の恐れが出てきます。

なので建て替えを前提に検討した方が良いでしょう

「窓やドアなどの扉が開きやすいかどうか?」

店鳥

それではまず1つ目が「窓やドアなどの扉が開きやすいかどうか?」です

新人事務員よっしー

ドアが閉まりにくいことは良くあると思うのですが、大きな問題なんでしょうか?

店鳥

1箇所だけなら単純に金具や戸車の劣化が考えられます

また、二間続きの和室を襖で仕切っている場合など、開口部分が非常に大きいと建て付けが悪くなりがちです。

これらの場合はあまり気にしなくて良いと思います

問題になるのはこれらを除いた複数箇所で開閉がしにくい場合になります。

こちらは建物の傾きが原因の可能性があるんです

建物の傾きはインスペクションにて調べる事が出来ますので、このような現象が見られた場合は必ず実施するようにしましょう

「床の傾き」

店鳥

そして2点目が「床の傾き」です

といっても、ある程度年数の経った木造2階建ての2階部分に関しては、例外とお考えください。

木造2階建ての性質上、2階部分の床が傾くのはある程度は仕方がないことです。

1階の床が傾いていないようであれば、構造が傷んでいるとは判断しなくても良いと思います。

新人事務員よっしー

逆に1階の床が傾いていた場合は問題ということですね?

店鳥

はい、1階の床が傾いている場合は注意が必要です

多いのは崖池や盛土など軟弱な地盤の上に建てられているケースで、地盤が弱いと建物の傾きだけでなく地震や大雨に弱くなってしまいます

「基礎のヒビ」

店鳥

そして3点目が「基礎のヒビ」です

こちらは少しヒビが入っているだけであれば気にする必要はありません

これらは基礎のコンクリートに塗られたモルタルの部分がヒビ割れしているだけなので、雨水侵入を防ぐ為に補修はした方が良いですが、基礎自体の劣化とは異なります

ただ、このヒビの幅が0.5ミリ以上だったり1m以上に渡ってヒビが入っているようだと、基礎自体が傷んでいる可能性が出てきます。

この場合、他の構造躯体も傷んでいる可能性がありますので、必ずインスペクションで確認して貰いましょう

「床下収納庫の確認」

店鳥

収納庫がある場合は床下のチェックが行いやすいので必ずチェックしましょう。

確認箇所としては、一つ目が匂いです。

異臭がする場合は、充分な通気が確保されておらず、湿気が蓄積してどこかの木材が腐っている可能性が高くなります

床下が腐食している場合、大規模な修繕が必要となるため、購入は正直おすすめできません

新人事務員よっしー

湿気を放置するのはよくないのですか?

店鳥

はい、木材はコンクリートなどと比べても非常に長持ちする部材ではありますが、湿気による腐食には弱く、木造建築物の劣化は床下の湿気を原因とするものが多いんです

また、シロアリは湿気を好みますので、シロアリ被害にも遭いやすくなってしまいますね

店鳥

そして次に、ライトを照らして周りもみてください

ここで確認するのは断熱材の状況です。

しっかり入っていれば大丈夫ですが、まれに落ちていたりする場合があります。

こちらも多少なら構いません、ただし、いくつも落ちているようだと施工が雑という事になりますし、断熱効果も見込めません

店鳥

次に上下水道管の状況も確認します

あまりに傷んでいたり、水が滲んでいなければ大丈夫です。

水漏れを放置すると床下の腐食の原因となります。

また、上下水道管の交換は高額になりますので要注意です

「敷地の周りのブロック塀や擁壁」

店鳥

そして最後に敷地の周りのブロック塀や擁壁も確認します

新人事務員よっしー

擁壁とはどのようなものですか?

店鳥

はい、擁壁とは道路や隣接する敷地と高低差がある場合に、土砂崩れを防ぐ目的で設置するものです。

石やコンクリートで作られた壁のようなものですね

この擁壁はやり直し工事をすると高額になりますので、傷んでいる様子はないか、ヒビ等はないかを確認します。

傷みがあった場合は、補修で済むレベルなのか、やり替えが必要なのかを専門家に確認して貰った方が良いでしょう

店鳥

また、擁壁に水抜きの穴があるかどうかも確認します

多くの地域では法律上1m以上の擁壁には水抜き穴を設置するよう求めています

ただし、1m以下の場合でも水抜きの穴はあった方が良いです。

この水抜きの穴が無いと、擁壁の裏側に水が溜まり、擁壁を押して傾けてしまいます

このような状況になってしまうと大雨や地震で壊れる可能性があり、復旧にはやはり大きな費用が掛かってしまいます

まとめ

店鳥

それでは今回は中古住宅の内見時に「建物の状態についてチェックするべきポイント」の後編をお話しさせていただきました

新人事務員よっしー

チェックは簡単そうですが、中には判断に悩みそうな物もありました

店鳥

そうですね、やはり最終的にはインスペクションで専門家に見てもらうべきです

ただし今回挙げた項目で明らかな問題が見つかった場合は、中古住宅としての検討は避けた方が良いかもしれませんね

新人事務員よっしー

はい、ありがとうございました!

店鳥

ありがとうございました