失敗しない家の選び方解説Success

土地の境界について

Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!

店鳥

今回は不動産を購入する際、土地の「境界について気をつけて頂きたいこと」をお話させていただきます。

新人事務員よっしー

よろしくお願いします!

お隣との境界がはっきりしていないとトラブルの元に

店鳥

まず結論から言いますと、お隣と土地との境界がはっきりしていないと、後々トラブルになる可能性があります。

なので購入の際はしっかり確認することをお勧めします

新人事務員よっしー

土地の境界はお役所とかでちゃんと管理しているのでは無いですか?

店鳥

はい、正しくは法務局で「正確に境界が登録されている土地もあれば、そうでも無い土地もある」といった状況です

更にきちんと登録されていても、現地に境界標と言われる境界線を示す印のようなものが無いと、これもまたトラブルの原因となります

境界標とは? 境界がはっきりしているケース

新人事務員よっしー

境界標とはどんなものですか?

店鳥

はい、線や矢印が書いてあるコンクリート杭や金属製のプレートのことです。

これらを地面に打ち込み、境界を示す目印としているんです

この境界標が現地の全ての隣地との接点部分にあり、さらに2005年以降の「地積測量図」が法務局に登録されている状態であれば「境界がはっきりしている」と言えます

地積測量図とは?

新人事務員よっしー

地積測量図とはどんなものですか?

店鳥

はい、地積測量図とは土地の形と面積、境界などを示す図面のことです

特に2005年以降の地積測量図では「公共座標」と呼ばれる、道路に一定間隔で埋め込まれている座標ポイントを基準にして測定するようになったので、非常に正確に境界を示す事が出来るようになったんですよ

新人事務員よっしー

どれくらい正確なんでしょう?

店鳥

はい、この地積測量図があれば、無くなってしまった境界標もミリ単位で同じ場所に設置する事が可能です

新人事務員よっしー

機器の進歩はすごいです!

店鳥

更に1993年以降は測量時に隣地の方の立ち合いが厳格化されています。

なので、2005年以降の地積測量図が法務局に保管されていて、なおかつ現地に境界標があれば、隣地の方も同意の上のものなので、まず境界についての問題は起こらないと考えていいでしょう

境界がはっきりしていないケース

店鳥

それでは他のケースについてお話しします

まずは、2005年以降の地積測量図はあるけど現地に境界標が無い場合です

この場合は正確な座標は分かっていますので、土地家屋調査士に依頼することで、境界標を設置したり復元したりする事が可能です

新人事務員よっしー

最近の測量図があるのに境界標が無いという事があるんでしょうか?

店鳥

そうですね、1993年以降は基本的に地積測量図と境界標はセットなので、測量直後は必ず存在しています

ただしその後、塀の工事をした時などに、工事業者が「邪魔になるから」と境界標の杭を抜いて、正確な境界が分からなくなっている事があるんです

新人事務員よっしー

それはダメじゃないですか!

店鳥

そうなんですが、意外とお庭にこの境界標の杭が転がってたりするお宅があったりします

店鳥

次に1993年から2004年の間に測量された地積測量図があって境界標がある場合も、問題は起こりにくいです

当時の測量機器は既に電子化されていて精度が高くなっていますので、仮に境界標が紛失してしまった場合でも後から境界標を設置する事が可能です

店鳥

そして1993年より以前に測量されている場合ですが、当時は隣地の方が未立ち合いのケースがあったり、または境界標が無かったりなど、注意が必要なケースが多くなります

店鳥

そして最後にそもそも地積測量図が無いケースもあります

新人事務員よっしー

地積測量図が無かったり、境界がはっきりしない場合はどうしたらよいのでしょう?

店鳥

はい、土地家屋調査士に依頼して確定測量を行い、地積測量図を作成してもらうことをお勧めします。

費用はおよそ50万円前後になると思いますが、売主にしてもらえない場合は、買主負担でもしておいた方が良いと思います

隣地の方の立ち合いのもと境界線を確定し、土地の面積を正確に計算して法務局に申請をすることで「地積測量図」として備え付けられることになります

このとき仮に法務局に申請しなかったとしても、隣地の方全員の承諾書と写真があり、座標の記載のある「境界確定図」があり、更に現地に境界標があれば、それだけでも何かあった時の証明には使えます

ただし、その書類を将来紛失することも考えられますので、費用が5,6万円程度掛かりますが、地積測量図を作成した際はその流れで法務局へ登記することをお勧めします

店鳥

地積測量図なしで不動産を購入する場合は、後々境界線を確定する際の隣地の方との立ち合い時に「本当の境界はここですよ」と言われても非常に反論がしにくい状況が起こり得ます

新人事務員よっしー

公的な記録もなく、しかも後から住み始めたとなると「元々はこうだった」なんて言われてもどうしようもないですね

そうなんです、しかも日本人は遠慮深い人も多く、本来の境界線ギリギリではなく、余裕を持って手前に塀を設置する方も居て「本当の境界はここですよ」という一見見当違いなラインが、本来の境界線である可能性も有り得るんです。

こういった、境界が原因で起こる揉め事って意外と多いんですよ

新人事務員よっしー

曖昧な境界は購入前に売主さんに解決して頂く方が話が早そうですね

店鳥

出来ればそうしたいですね。

それでは今回は土地の境界についてお話しさせて頂きました

新人事務員よっしー

ありがとうございました!

店鳥

ありがとうございました