失敗しない家の選び方解説Success
Youtubeにて公開中の店鳥と新人事務員よっしーの「失敗しない家の選び方解説」シリーズのテキスト版です!
今回は引き続き「戸建住宅の断熱」についてお話したいと思います
よろしくお願いします!!
少しおさらいですが、前回「省エネルギー基準」が令和7年4月から義務化されるものの、最低ラインの断熱性能だというお話をしました。
そこで更に高い基準も設けた「住宅性能表示制度における省エネルギー対策等級」についてお話します。(長いので以降は「等級」と省略します)
この等級は現在7段階が設定されていて等級7が最上級の等級となります。
そしてこの等級は主に建物のUa値という数値で分類され、数値が低いほど高断熱になるのですが、さらに地域ごとに基準が異なっており、寒い地域ほど求められるUa値が低く、高性能を求められるようになっています。
なぜ寒い地域ほど厳しい基準が求められるんでしょう?
はい。夏より冬の方が外気温と室内の温度差に開きがありますので、冷房より暖房の方が圧倒的に利用するエネルギー量が多くなるからなんです。
今回は、我々のお店があります福岡県久留米市や東京、大阪のほとんどのエリアが該当する「地域6」における等級を前提にお話させて頂きますね
まず、前回お話した令和7年4月に義務化される省エネルギー基準に求められる数値は地域6で「Ua値0.87以下」となり、これは等級にすると等級4となります
義務化されることにより、これより下位等級である等級1から3に該当する建物は建築出来なくなりますね
建てられなくなる等級1から3と、義務化される等級4の違いってどれくらいあるんですか?
それでは各等級の性能についてご説明しますね。
冬の寒い日に暖房を切ったあとの室内温度の下がり方を等級ごとに表したいと思います。
条件は外気温2℃、夜12時の時点で室内20℃、そこから暖房を切って6時間経過した朝6時の室内温をシミュレーションしたものです。
等級2(Ua値1.67)では室内温度12℃弱
等級3(Ua値1.54)では12℃強
義務化予定の等級4(Ua値0.87)では15℃
等級5(Ua値0.60)では16℃
等級6(Ua値0.46)では17℃
等級7(Ua値0.26)では18℃
となっています
等級3から4の間が一番性能差が大きいんですね
そうですね。実際に等級4の数値は、20年前だと結構頑張らないと達成できない数値で、ようやく「断熱が効いている」と実感できたほどでした。
等級3以下で求められた断熱性があまりに低すぎたということですね
そうなんです。それでも平成27年の調査で、この等級4への適合率が半分ほどだったわけですから、義務化には一定の効果がありそうですね
そして体感としては等級5から明らかに「断熱性が高い」と感じることができると思います。
エアコンをかけるとすぐに効きはじますし、止めてもすぐに熱くなったり寒くなったりもしません。
家中の温度差も少なくなりますので快適です。
せっかくだから等級7のお家がいいです!
等級7に求められるUa値0.26は、現在の材料や技術ではこの数値を達成する為の専用設計が必要となる程のレベルで、コスト面以外にも設計の自由度が下がりますし、バランスが大事かなと思います
ズバリどれくらいがお勧めですか?
エリアにもよりますが、地域6だと現状等級6ですね。
施工コストと性能のバランスが取れていると思います。
断熱性が高いメリットは他にありますか?
例えば20畳前後の広いLDKや、リビング階段、吹き抜けなど、通常であれば冷暖房が効きにくい開放的な構成でも、断熱性が高いと充分な冷暖房効果が得られますね。
また、もし手放すことになった際に、断熱性能が高い建物ほど資産価値のある家として今後は売却価格が有利になる可能性が高いです。
それでは今回は戸建住宅の断熱について2回に分けてお話させて頂きました
ありがとうございました!
ありがとうございました